ともに共有する正
今度の映画は,故意に,じっくり,ゆっくりしたテンポの作品にしたかった。
なぜなのだろうか?
人は多忙過ぎると,無責任になり,あらゆることがいい加減になる。そして人間をゴーマンにするのではないか?
去年,そんなことを痛切に感じるある体験をした。じっくり,ゆっくり。それはとても大切なことなのではないか…。
私たちの生は,いつまでも続くものではない。
必ず終わりがやってくる。忙しいと,そのことすらが忘れられてしまう。老いの問題までがひとつの袋にパッケージ去れてしまう。
人間は共に生きることを,じっくり,ゆっくりかかわって,はじめて家族と言えるのではないか。
じっくり,ゆっくりみられるような作品にしたかった。
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